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緩和ケア病棟で家族が過ごした時間|好物の差し入れ・付添い・家族室

文:大阪の長男 事実の確認:親のこと帳編集部公開日:緩和ケアと看取り

緩和ケア病棟では、スタッフが介助を担ってくれるので、家族は看病に追われずに本人のそばで過ごせます。わが家は父の最後の二ヶ月、交代で毎日お見舞いに行き、好物を届けました。日本赤十字社医療センターには、付き添う家族のための寝具や家族控え室もあります。

この記事の要点

  • 家族は交代で毎日お見舞いに行き、カツ丼や鰻などの好物を届けた
  • 差し入れができるかは病状と病院の決まりによるので、看護師に相談する
  • 付添い用の寝具や家族控え室(1泊2,200円・5,500円)がある病院もある

病室で囲んだ、父の好物

父の写真を前に、母と次女が緩和ケア病棟で過ごした日々を思い出します。差し入れや付き添いのことも話します。

緩和ケア病棟の思い出の場面。秋の茶の間でハナとエリが父シゲルの笑顔の写真立てを見ながら、懐かしそうに話している
母のハナと次女のエリが、父の写真を前に思い出話をしています。父は緩和ケア病棟でも食欲を失わず、好物のカツ丼をおいしそうに食べていました。緩和ケアと看取りの記事をまとめて読む
緩和ケア病棟の病室の回想の場面。淡い色の枠の中で、シゲルが好物を前に笑顔を見せ、ハナとエリがそばに座っている
あのころ、家族は交代で毎日お見舞いに行き、父の好物を届けました。スタッフの介助のおかげで、家族は家族としてそばにいられました。お世話になった病院への恩返し
緩和ケア病棟の差し入れと付き添いの場面。茶の間でエリが指を折って、看護師への相談と家族室について説明している
差し入れをしたいときは、まず病棟の看護師に相談します。付き添う家族のための寝具や家族室がある病院もあり、料金は病院ごとに違います。付添いと家族室の費用
緩和ケアの希望を伝える場面。茶の間でハナが自分のときの好物を書いたメモを差し出し、エリがあきれ顔をしている
母のハナは、自分のときの好物まで先に決めてしまいました。本人の好きなものを家族が知っておくことも、元気なうちにできる立派な準備です。緩和ケア病棟に移ると決めたとき
セリフを文字で読む
  1. 1コマ目
    • ハナ:お父さん、病院でもカツ丼をおいしそうに食べてたわねえ
  2. 2コマ目
    • (セリフなし。あのころ)
  3. 3コマ目
    • エリ:差し入れは看護師さんに相談してから。付き添う家族の寝具や家族室がある病院もあるよ
  4. 4コマ目
    • ハナ:私のときは、鰻にしてちょうだい!
    • エリ:もう注文するの!?

漫画:親のこと帳編集部。登場する人物・団体はフィクションです。漫画の画像はCC BY 4.0で提供しています。

父が緩和ケア病棟で過ごした最後の二ヶ月、家族は交代で毎日お見舞いに行き、父の好物を届けました。緩和ケア病棟は、つらさを和らげるための病棟であると同時に、家族が家族として過ごせる場所でもありました。

この記事では、わが家が緩和ケア病棟で父と過ごした時間と、付き添う家族が使える設備(日本赤十字社医療センターの例)をまとめます。

わが家の場合:毎日、だれかが顔を見せた

父が入院してからも、母と僕たちきょうだい3人で、交代で毎日お見舞いに行きました。仕事のある日もありましたが、なるべくだれかが顔を見せるようにしていました。大阪に住む僕が東京に通った頻度は、遠くに住む子が親の闘病に通うときの記事に書いています。

好物を届け続けた

父は最後まで食欲がありました。病院の食事だけでは物足りないという父のために、家族はカツ丼、鰻、握り寿司、酢豚など、父の好物を交代で届けました。父は、持っていった好物をうれしそうに食べていました。

差し入れができるかどうか、どんなものなら持ち込めるかは、病状や病院の決まりによって違います。差し入れをしたいときは、病棟の看護師に相談してください。

家族は「介護する人」ではなく「家族」でいられた

緩和ケア病棟では痛みのコントロールが行き届いていて、父は穏やかに過ごしていました。スタッフの方々が父の介助をしてくださったので、家族は看病で疲れ果てることなく、父のそばで、介護をする人ではなく家族として過ごすことができました。

自宅で看病をしていたころは、母と訪問介護で父を支えていましたが、看る側の負担が大きくなっていました。緩和ケア病棟に移ってからは、家族は看病に追われることなく、父のそばで過ごす時間を持てました。

付き添う家族が使える設備(日本赤十字社医療センターの例)

日本赤十字社医療センターの緩和ケア病棟には、付き添う家族のための設備があります(2026年6月現在)。

  • 有料の個室には、ソファーベッドがある
  • 無料の個室で付き添う場合は、有料の付添い用の寝具を借りられる(希望するときは看護師に申し出る)
  • 付き添う家族が休憩・宿泊できる家族控え室が2室ある

家族控え室

1泊の料金

内容

定員

和室

2,200円

寝具1セット込み

4名

洋室

5,500円

寝具1セット込み。トイレ・シャワー・テレビ・冷蔵庫付き

3名

家族控え室は15時から翌10時まで、最長2泊3日まで使えます。追加の寝具は1セット550円です。料金は入院費とあわせて請求されます。

遠くから通う家族や、夜もそばにいたい家族にとって、付き添いの設備があるかどうかは大切です。病院を選ぶときや申し込みのときに、付き添いの決まりと設備を確かめておくと安心です。

緩和ケア病棟で家族ができること

  • 本人の好物や、好きなものの話を看護師に伝え、差し入れができるか相談する
  • 交代でお見舞いの予定を組み、だれかが顔を見せられるようにする
  • 付き添いたいときは、寝具や家族室の決まりを確かめる
  • 気持ちのつらさや、これからの手続きの不安は、病院のがん相談支援センターや病棟のスタッフに相談する

よくある質問

緩和ケア病棟に、家族は泊まれますか?

病院によります。日本赤十字社医療センターでは、有料の個室にソファーベッドがあり、無料の個室でも付添い用の寝具を借りられます。付き添う家族が使える家族控え室(1泊2,200円または5,500円、最長2泊3日)もあります(2026年6月現在)。

緩和ケア病棟に、食べ物を差し入れできますか?

病状や病院の決まりによって違います。わが家は父の好物を交代で届けましたが、差し入れをしたいときは、まず病棟の看護師に相談してください。

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出典